AIと自動化の違い | やさしいAIの始め方

自動化＞AI

「AI」と「自動化」という言葉の違いはなんとなく分かると思います。AIによって自動化される、つまり自動化の手段の一つがAIなんですね。自動化の手段には他にも、機械的な自動化や単純プログラムでの自動化があります。

例えば、食品を決まった形に何度も切る、生産ラインの決まった場所に決まった部品を取り付ける、といったことは考える必要がないため機械的に自動化できます。

また、毎日決まった時間に全国の店舗の売り上げが集計され本社に送られる、amazonで商品を購入するとamazon社と店舗と配送会社にメールが届きつつ売り上げが分配される、といったこともあまり判断が必要ないためデジタルなプログラム処理で実現されています。これも自動化といえます。

ではどんな時にAIが必要なのでしょうか。

例えば路線バスの運行を自動化しようとした場合、決まった道に沿ってバスを操作するだけでなく、信号機や歩行者、他の自動車、道路工事などを検知して操作を変更しなければなりません。これには、物体を認識する目と、安全なものかどうかの判断が必要となります。

防犯の仕事を自動化しようとした場合、やはり物体を認識する目と、安全なものかどうかの判断が必要となります。人間のような知能がないと実現できません。

AIでなくなる仕事はこれ～開発者の本音～の記事で紹介した仕事には、機械などで自動化するものとAIで自動化するもの、それらを組み合わせたものがあります。機械などで自動化するもののほうが実現し易いため、その期間は早まると予測しています。

あなたが職場で行っている仕事で定常的なものはないでしょうか。

・毎朝同じデータを見てExcelに書き込む
・定期的に複数のデータを収集して集計する
・定期的にデータをチェックして関係者にメールする

紙の書類や新聞をチェックするような事であれば難しいですが、デジタルなことであれば、AIのような大げさなものがなくても割と簡単に自動化ができます。

自分の業務について自動化を実現したり提案ができたら上司に評価されるかもしれません。（自動化をすると自分の居場所がなくなるという方もいるかもしれませんが、自分が楽になるために黙って実行しておくという手もあります。）

検索エンジンで調べると多くの事例が出てきますし、参考になる書籍も出ていますのでチャレンジしてみてください。このブログでも機会があれば紹介したいです。まず最初はExcelの自動化を体験してみるのがいいと思います。筆者は初心者のころ下記の書籍を見て真似をしました。分かり易くてよい本です。

参考までですが、他にも似たような言葉が会話や情報に出てきますので、混同しないよう付け加えておきます。下にいくほど大きな意味合いになります。

デジタル化	書類や電話といったアナログ形式で行っていた行為やその情報を、コンピュータやスマホ等の電子媒体や電子データに乗せ換えること、そう変化していること。媒体にはAIも含まれる。
IT化	業務効率化などを目的としてデジタル化を進めること。（ITとは情報技術）
DX（デジタルトランスフォーメーション）	ITを活用するため組織やビジネスモデルを変革すること。これまではIT化によりコスト削減をしてきたが、加えてデータ活用するなどの工夫が考えられている。

いかがでしたか？
言葉の意味がお分かりになったと思います。
ご自身でも自動化の一歩を踏み出されると楽しいですよ。