
この記事では、AIを作ってみよう:株価予測(1/4) に続き、AIを実際に作っていきます。
まだパソコンの準備ができてない人は、こちらから読んでください。 AIを作ってみよう:環境の準備から
プログラムのコピペ
それでは、AIを作っていきましょう。
プログラムとデータはそれぞれ2つに分かれています。学習用と予測用です。
下のプログラムをコピーして、自分のPCのデスクトップへファイルとして保存してください。Pythonプログラムは通常 .py という拡張子を付けます。
コピペについてもう少し詳しい手順はこちら。
- 下のプログラム(データ)をマウスでなぞって全部選択します。
- 右クリック→コピーを実行します。
- メモ帳を開いて、右クリック→ペーストを実行します。
- メモ帳のファイル→保存を実行します。
- 場所はデスクトップとし、ファイル名に一番上に書かれた名前(stock_rnn_gakusyu.pyなど)を書いて保存します。
- これを4ファイル分繰り返します。
学習用プログラム
予測用プログラム
学習用データ
学習用データは行数が多いので、下をクリックしてダウンロードしてください。 学習用データのダウンロード
予測用データ
保存できたでしょうか。
このプログラムの詳しい解説は次の記事に書きます。できるだけ簡単な解説にしましたので、後で初心者の人も見てみてください。
実行
プログラムとデータの計4ファイルが保存できたら、下記のように実行します。
- コマンド入力ウィンドウを開きます。
Windowsの場合:スタートボタンを押す → メニューが出たらそのまま「cmd」と打ち「Enter」。
Macintoshの場合:「ターミナル」を実行します。 - 3ファイルを保存した場所に移動します。デスクトップであれば
Win,Macどちらも「cd desktop」と打ち「Enter」です。 - AIの学習を実行します。
「python stock_rnn_gakusyu.py」と打ち「Enter」。 - 3分~5分待つと学習が終わり、同じフォルダに「model_rnn_nikkei.hdf5」というファイルができます。これはAIの脳にあたるもので、学習で分かったデータの傾向が数値になって記録されています。
- 次に予測を実行します。下記のように打って1分~3分待ちます。ここでは上記の脳みそと予測データを読み込んで、翌日を予測しています。
「python stock_rnn_yosoku.py」 - 「New day= [〇〇〇〇]」と表示されたものが結果です。2019/03/01 の日経平均株価が予測されています。
現実の正解は「21602」円 なのですが、AIはこれに近い数字を出したでしょうか。
いかがでしたか。
プログラムが思ったより簡単だと思いませんか。
これはKerasというライブラリを使っているからで、ディープラーニングの原理が既にプログラミングされているのです。
予測はさほど正確ではなかったかもしれません。プログラムもデータも簡単に作ったからです。より正確なAIにするには、データ項目やデータ量を増やしたり他の工夫を考えたりといったことが必要になってきます。そしてデータを増やすほど学習時間が増えます。ディープラーニングの学習時間は数時間~数日を覚悟することもあります。
また、RNNのような時系列学習より、教師あり学習が適するかもしれません(筆者はどちらも試しましたが結果はケースバイケースでした)
このようにモデルの選択とデータの組み合わせを試行錯誤しているとAIが楽しくなってきます。
さて、次の記事では、ここで使ったプログラムやデータの解説をしていきます。